19世紀・ヨーロッパ
嵐が丘
- 作者
- エミリ・ブロンテ
- 国・地域
- イギリス
- 言語
- 英語
- 成立
- 1847年
あらすじ
エミリ・ブロンテ唯一の長編小説であり、荒涼たるヨークシャーの荒野を背景に愛と復讐が錯綜する。孤児ヒースクリフはカースル家に迎えられるが、身分差と差別に苦しみ、やがて愛するキャサリンに裏切られる。屈辱と喪失は彼を復讐の鬼と化し、次世代にまで呪いのような影を落とす。作品はゴシック的恐怖と激情に彩られつつも、自然の荒野が登場人物の内面を象徴する詩的表現に満ちている。愛は破壊的でありながら不可避の力として描かれ、人間存在の矛盾を体現する。狂気と情熱の交錯は当時理解されず、長らく評価を得なかったが、今日では19世紀英国文学の金字塔として位置づけられている。
豆知識
- 姉シャーロットの『ジェイン・エア』と同じ1847年に出版された。三姉妹は、男性とも女性ともとれるカラー、エリス、アクトン・ベルという筆名を使った。
- 出版の翌年、エミリは30歳で結核により亡くなり、これが唯一の小説となった。
- エミリと同じ7月30日生まれのケイト・ブッシュは、デビュー曲「嵐が丘」(1978年)で全英1位を獲得した。
日本語で読むなら
- 『嵐が丘』鴻巣友季子訳新潮文庫
- 『嵐が丘』河島弘美訳岩波文庫・全2冊