変身物語

オウィディウス
ローマ帝国 · 古典ラテン語
1–100

あらすじ

古代ローマの詩人オウィディウスによる『変身物語』は、天地創造からカエサル神格化までを網羅する壮大な物語詩である。神々と人間の物語は変身というモチーフで結ばれ、ダフネが月桂樹に、ナルキッソスが水仙に変わるなど、欲望と悲哀の果てに形態を変じて存続する。オウィディウスは叙事詩の重厚さよりも機知と流麗な語りを重んじ、多様な逸話を連鎖させた。変身は救済であると同時に罰でもあり、人間存在の不安定さを寓話的に表す。作品は中世からルネサンスに至る芸術の源泉となり、神話の宝庫として後世に読み継がれた。叙事と抒情を融合させた詩の力は、時代を超えて人間の想像力を刺激し続けている。

豆知識

1.

全15巻にわたる長詩で、ギリシャ神話からローマ史に至るまでの変身譚を描く。

2.

韻律はダクテュロス六歩格で書かれ、西洋文学・美術に大きな影響を与えた。

3.

作者オウィディウスはのちに流刑に処され、本作はその直前に完成したとされる。

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