コレラの時代の愛
ガルシア・マルケス
コロンビア · スペイン語
1985
あらすじ
コロンビアの作家ガルシア・マルケスによる長編であり、愛と時間をめぐる壮大な物語である。若きフロレンティーノはフェルミナに恋をするが、彼女は裕福な医師と結婚する。失意の彼は生涯にわたり無数の女性と関係を持ちながらも、心の奥では彼女への愛を燃やし続ける。やがて老境に至り、夫を失ったフェルミナと再会し、二人は川を遡る船上で改めて愛を誓う。小説は五十年にわたる歳月を背景に、官能と忍耐、執念と救済が織り交ぜられる。マルケス特有の魔術的リアリズムは抑えられ、むしろ現実の中に宿る愛の幻想が強調される。『コレラの時代の愛』は愛の永続性と人間の情熱の可能性を静かに讃える傑作である。
豆知識
1.
カリブ海沿岸都市を舞台に、半世紀以上に及ぶ愛を描いた長編。
2.
マジック・リアリズムを抑え、老い・記憶・疫病の象徴が重ねられる。
3.
手紙や電報など通信手段の変化が、恋愛の時間感覚を物語に刻む。