世界傑作文学100選

20世紀・アジア・中東・アフリカ

真夜中の子どもたち

作者
サルマン・ラシュディ
国・地域
イギリス/インド
言語
英語
成立
1981年

あらすじ

サルマン・ラシュディの代表作であり、魔術的リアリズムを駆使してインド独立以降の歴史を描いた大河小説である。主人公サリームは、インド独立の瞬間に生まれた“真夜中の子どもたち”の一人であり、彼の体験は国家の運命と重ね合わされる。彼と同時刻に生まれた千人の子どもたちは特異な能力を持ち、サリームは彼らを結びつける役割を担う。しかし、政治的混乱や暴力、裏切りのなかで彼の人生は苦難に満ちる。物語は個人史と国民史を重層的に絡め、言葉の奔流と風刺をもって近代インドの多様性と矛盾を映し出す。ラシュディは神話と歴史、個と集団を融合させ、ポストコロニアル文学の新地平を切り開いた。

豆知識

  • 主人公サリームは、インドが独立した1947年8月15日午前0時ちょうどに生まれる。ラシュディ自身は同じ年の6月生まれである。
  • ブッカー賞に加え、1993年に「ブッカー・オブ・ブッカーズ」、2008年に「ベスト・オブ・ザ・ブッカー」にも選ばれた。
  • インディラ・ガンディーが作中の記述を名誉毀損として訴え、問題の一文が削除された。

日本語で読むなら

  • 『真夜中の子供たち』寺門泰彦訳早川書房・全2冊

この作品が好きなら

  • ブリキの太鼓(ギュンター・グラス)

    ラシュディが影響を公言するグラスの代表作

  • 百年の孤独(ガブリエル・ガルシア・マルケス)

    一族の歴史と国家の歴史を、幻想を交えて語る

  • 崩れゆく絆(チヌア・アチェベ)

    植民地の記憶を旧植民地の作家が描く

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