近世・ヨーロッパ
リア王
- 作者
- ウィリアム・シェイクスピア
- 国・地域
- イングランド
- 言語
- 英語
- 成立
- 1608年
あらすじ
シェイクスピア四大悲劇の一つであり、父と娘の愛憎を軸に人間の愚かさと悲劇を描く。老王リアは王国を三人の娘に分け与えようとし、言葉巧みな二人を信じ、正直な末娘コーディリアを追放する。しかし裏切りと権力争いが次第に王国を崩壊させ、リアは狂気に陥り、最後にはコーディリアの死に直面する。劇は権力の空虚さ、親子の断絶、人間存在の悲惨を壮大に描き出す。自然や嵐の象徴的表現は人間の内面を映し、荒涼たる運命の中にかすかな救済の光を差し込む。『リア王』は愛と真実の欠如が招く破局を描いた普遍的悲劇であり、時代を超えて観客に問いを投げかける。
豆知識
- 原型となった古い劇や年代記では、リア王は王位を取り戻し、コーディーリアも生き延びる。悲劇的な結末はシェイクスピアの改変である。
- 1681年にネイハム・テイトが作ったハッピーエンドの改作版が、その後150年ほどイギリスの舞台で上演され続けた。
- 黒澤明の映画『乱』(1985年)は、リア王の物語を戦国時代の日本に置き換えている。
日本語で読むなら
- 『リア王』福田恆存訳新潮文庫
- 『リア王』松岡和子訳ちくま文庫