19世紀・ヨーロッパ
ミドルマーチ
- 作者
- ジョージ・エリオット
- 国・地域
- イギリス
- 言語
- 英語
- 成立
- 1871年
あらすじ
ジョージ・エリオットによる大作『ミドルマーチ』は、架空の田舎町を舞台に社会全体の縮図を描き出す。主人公ドロシアは理想主義に燃える若い女性で、学問的野心を抱く老学者と結婚するが、幸福を得られない。一方で医師リドゲイトは革新的医療を志すが、世俗の誘惑と経済的困難に阻まれる。物語は町の政治、宗教、結婚、経済が複雑に絡み合い、個人の理想と現実の乖離を浮き彫りにする。エリオットは多声的な語りで登場人物たちの内面を精緻に描き、人間関係の網の目を文学的に可視化した。『ミドルマーチ』はヴィクトリア朝社会の批評であると同時に、人間存在の普遍的矛盾を描く傑作である。
豆知識
- 作者ジョージ・エリオットの本名はメアリー・アン・エヴァンズ。女性作家として軽く見られることを避けるため、男性名を使った。
- ヴァージニア・ウルフは「大人のために書かれた数少ないイギリス小説の一つ」と評した。
- 1871年から翌年にかけて、全8分冊で刊行された。
日本語で読むなら
- 『ミドルマーチ』廣野由美子訳光文社古典新訳文庫・全4冊