世界傑作文学100選

20世紀・ヨーロッパ

1984

作者
ジョージ・オーウェル
国・地域
イギリス
言語
英語
成立
1949年

あらすじ

ジョージ・オーウェルの『1984年』は、全体主義社会を徹底的に描いたディストピア小説である。主人公ウィンストンは真理省で歴史を改ざんする仕事に従事しているが、党の支配に疑念を抱く。監視と思想統制が行き渡る世界では、自由な思考や愛は禁じられ、個人はビッグ・ブラザーの眼差しに常に晒されている。ウィンストンは恋人ジュリアとの関係に希望を見出すが、最終的に裏切られ、党の支配に屈服する。作品は言語操作や監視社会の恐怖を描き、現代における権力と個人の自由の問題を先取りした。『1984年』は20世紀文学の警鐘であり、今日に至るまで政治と社会を考える上での指標となっている。

豆知識

  • 最初に考えられていた題は「ヨーロッパ最後の人間」だった。
  • オーウェルは結核に苦しみながら、スコットランドの離島ジュラ島で書き上げた。出版の翌年、46歳で亡くなっている。
  • 拷問部屋「101号室」は、オーウェルがBBCに勤めていた頃に退屈な会議を行っていた部屋の番号から取られたとされる。

日本語で読むなら

  • 『一九八四年』高橋和久訳ハヤカワepi文庫

この作品が好きなら

  • 白の闇(ジョゼ・サマラーゴ)

    閉ざされた社会で人間性が試される極限状況

  • 審判(フランツ・カフカ)

    理由のわからない権力に個人が押しつぶされる

  • 見えない人間(ラルフ・エリスン)

    社会から「見えない」存在にされた個人の語り

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