世界傑作文学100選

古代・アジア・中東・アフリカ

ギルガメシュ叙事詩

作者
作者不明
国・地域
シュメール / アッカド帝国
言語
アッカド語
成立
前1800–前1601年

あらすじ

人類最古級の叙事詩であり、メソポタミア文明の精神世界を映す。ウルクの王ギルガメシュは暴君として人々を苦しめたが、神々は彼に対抗する存在として野人エンキドゥを創り出す。二人は戦いを経て友情を結び、怪物フンババ討伐や天の牡牛退治などの冒険を重ねる。しかしエンキドゥは神々の裁きで病に倒れ、死を迎える。友の死に直面したギルガメシュは、己の死を恐れて不死を求める旅に出る。洪水伝説を生き延びたウトナピシュティムを訪ねるが、不死の秘法を得ることはできず、結局は人間の限界を悟る。詩は、人間存在の有限性と友情の尊さを描き、古代から現代に至るまで「生きる意味」を問い続ける普遍的な物語として響き続けている。

豆知識

  • 洪水の場面を含む粘土板は、1872年に大英博物館のジョージ・スミスが解読した。聖書のノアの箱舟とよく似ていたため、大きな話題になった。
  • 最もまとまった版は、アッシリアの都ニネヴェにあったアッシュールバニパル王の図書館から出土した12枚の粘土板である。
  • 2015年、イラクのスレイマニヤ博物館が入手した粘土板から、それまで知られていなかった「杉の森」の場面の一部が見つかった。

日本語で読むなら

  • 『ギルガメシュ叙事詩』矢島文夫訳ちくま学芸文庫

この作品が好きなら

  • オデュッセイア(ホメロス)

    英雄が長い旅の果てに故郷へ帰る。叙事詩の構造がよく比較される

  • ヨブ記(作者不明)

    同じ古代オリエントの文学。人間の限界と神々との関係を問う

  • イーリアス(ホメロス)

    英雄と親友の絆、そして友の死が物語を動かす

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