古代・アジア・中東・アフリカ
ラーマーヤナ
- 作者
- ヴァールミーキ
- 国・地域
- インド
- 言語
- サンスクリット語
- 成立
- 前500–前301年
あらすじ
『ラーマーヤナ』はインドの二大叙事詩の一つであり、王子ラーマの冒険を通して理想的な王権と徳を描く。ラーマは王位継承を阻まれ、妻シータと弟ラクシュマナと共に森に追放される。やがてシータは魔王ラーヴァナにさらわれ、ラーマは猿王ハヌマーンらの助けを得て壮絶な戦いに挑む。物語は愛と忠義、義務と試練を主題に据え、登場人物たちの行為はインド文化における倫理の範型となった。叙事詩は英雄譚であると同時に宗教的寓話でもあり、ヒンドゥー教的世界観を形成する礎となった。『ラーマーヤナ』は神話と人間の境界を往還し、今日まで生き続ける精神的遺産である。
豆知識
- ヴァールミーキは「最初の詩人」と呼ばれる。つがいの鳥の一羽が射落とされたのを見た悲しみの叫びから、最初の詩の韻律が生まれたと伝えられる。
- 猿の将軍ハヌマーンは、『西遊記』の孫悟空のモデルの一つだとする説がある。
- タイでは「ラーマキエン」として、インドネシアでは影絵芝居ワヤンの演目として、今も東南アジア各地で演じられている。
日本語で読むなら
- 『ラーマーヤナ』岩本裕訳平凡社東洋文庫