世界傑作文学100選

20世紀・ヨーロッパ

その男、ゾルバ

作者
ニコス・カザンザキス
国・地域
ギリシャ
言語
ギリシャ語
成立
1946年

あらすじ

カザンザキスの『その男、ゾルバ』は、ギリシャの自然と人間の情熱を描く小説である。若き知識人の「私」は、自由奔放な老人ゾルバと共に炭鉱経営に挑む。ゾルバは快活で享楽的、人生を全身で味わう人物であり、彼の姿は知識人の内向的思索とは対照的である。失敗や悲劇が訪れても、ゾルバは人生を愛し踊りで表現する。物語は理性と本能、思索と行動の対比を通じて、人間存在の根源的エネルギーを描き出す。『その男、ゾルバ』は哲学的寓話でありながら、生命賛歌として読む者を解放する力を持つ。カザンザキスはゾルバを通じて、人生の真の自由と喜びを提示した。

豆知識

  • ゾルバには実在のモデル、ギオルゴス・ゾルバスがいる。カザンザキスは実際に彼と組んで亜炭鉱の経営を試みた。
  • 1964年の映画版でアンソニー・クインが踊った「シルタキ」は、ギリシャの伝統舞踊のように世界に広まったが、実は映画のために作られた踊りだった。
  • カザンザキスの墓碑には「私は何も望まない。私は何も恐れない。私は自由だ」と刻まれている。

日本語で読むなら

  • 『その男ゾルバ』秋山健訳恒文社

この作品が好きなら

  • オデュッセイア(ホメロス)

    カザンザキスは続編となる長大な叙事詩『オデュッセイア』も書いている

  • ドン・キホーテ(ミゲル・デ・セルバンテス)

    理屈っぽい語り手と、型破りな相棒のふたり組

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