19世紀・北欧・ロシア
アンデルセン童話集
- 作者
- ハンス・クリスチャン・アンデルセン
- 国・地域
- デンマーク
- 言語
- デンマーク語
- 成立
- 1835–1837年
あらすじ
デンマークの童話作家アンデルセンによる作品群であり、子ども向けでありながら深い象徴性と社会批評を秘めている。『みにくいアヒルの子』は外見の差別と成長の希望を描き、『人魚姫』は愛と犠牲、報われぬ思いを通して人間の魂の尊厳を問う。『マッチ売りの少女』は貧困と無垢な祈りを重ね、哀切の中に救済を見いだす。これらの物語は単純な教訓譚にとどまらず、人間存在の孤独や社会の冷酷さを浮かび上がらせる。アンデルセンは自らの貧しい出自や孤独感を作品に投影し、寓話として普遍性を持たせた。童話という枠組みを超えて、彼の物語は詩情豊かに人間の心の奥底に触れ、世代を超えて読み継がれる文化的遺産となっている。
豆知識
- アンデルセンは貧しい靴職人の息子で、14歳でひとりコペンハーゲンに出た。はじめは俳優や歌手を目指していた。
- 最初に評判をとったのは童話ではなく、1835年の小説『即興詩人』だった。日本では森鷗外の翻訳で知られる。
- コペンハーゲン港の人魚姫の像は1913年に設置された。ビール会社カールスベアの創業者の息子が寄贈した。
日本語で読むなら
- 『完訳 アンデルセン童話集』大畑末吉訳岩波文庫・全7冊