世界傑作文学100選

19世紀・ヨーロッパ

ゴリオ爺さん

作者
オノレ・ド・バルザック
国・地域
フランス
言語
フランス語
成立
1835年

あらすじ

バルザックの『ゴリオ爺さん』は、『人間喜劇』の核心をなす小説であり、19世紀パリ社会の欲望と腐敗を描く。貧しい学生ラスティニャックは下宿屋で老爺ゴリオと出会う。ゴリオは娘への無償の愛ゆえに財産を失い、見捨てられて死んでいく。ラスティニャックはその姿に社会の冷酷さを見て、自らの野心を燃やす。物語は親子愛と社会的野心、金銭と人間性の対立を鋭く浮かび上がらせる。バルザックは写実的描写を通じて、資本主義社会の矛盾を暴き出した。『ゴリオ爺さん』は近代小説の原点として今も読み継がれる傑作である。

豆知識

  • 別の作品の登場人物を再び登場させる「人物再登場」の手法を、バルザックが初めて本格的に使った作品である。
  • 結末でラスティニャックがパリを見下ろして言う「さあ、今度はおれとお前の勝負だ!」は、フランス文学屈指の名台詞とされる。
  • バルザックは、濃いコーヒーを一日に何十杯も飲みながら徹夜で書き続けたと伝えられている。

日本語で読むなら

  • 『ゴリオ爺さん』平岡篤頼訳新潮文庫
  • 『ゴリオ爺さん』中村佳子訳光文社古典新訳文庫

この作品が好きなら

  • リア王(ウィリアム・シェイクスピア)

    娘たちに財産を与えて見捨てられる父。ゴリオは「パリのリア王」とも呼ばれる

  • 赤と黒(スタンダール)

    野心ある地方出身の青年がパリの社交界に挑む

  • 大いなる遺産(チャールズ・ディケンズ)

    財産と野心が人を変える

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