19世紀・南北アメリカ
草の葉
- 作者
- ウォルト・ホイットマン
- 国・地域
- アメリカ合衆国
- 言語
- 英語
- 成立
- 1855年
あらすじ
ウォルト・ホイットマンの『草の葉』は、アメリカ詩の革新を告げる詩集であり、個人の声と民主主義的精神を高らかに謳い上げる。ホイットマンは自由詩を用い、自然、肉体、都市、愛を肯定的に歌い、人間存在の全体性を詩に刻んだ。詩は自我と世界との一体感を求めつつ、読者に普遍的な連帯感を呼び覚ます。彼の言葉は宗教や階級の枠を超えて広がり、新大陸の開放的精神を体現する。『草の葉』は生涯にわたり改訂が重ねられ、詩人自身の精神的遍歴を映す書でもある。ホイットマンは「大いなる我」を通して人間と宇宙の調和を追求し、近代詩に新たな可能性を開いた。
豆知識
- 1855年の初版は自費出版で、作者名はなく、口絵にシャツ姿のホイットマンの肖像があるだけだった。収録された詩は12篇だけだった。
- 初版を読んだ思想家エマソンは「偉大な経歴の始まりに挨拶を送ります」と手紙を書いた。ホイットマンはその一文を無断で次の版の背表紙に刷り込んだ。
- ホイットマンは生涯にわたって改訂を続け、死の直前の「臨終版」(1891〜92年)では400篇近くに増えていた。
日本語で読むなら
- 『草の葉』酒本雅之訳岩波文庫・全3冊