古代・ヨーロッパ
イーリアス
- 作者
- ホメロス
- 国・地域
- ギリシャ
- 言語
- 古代ギリシャ語
- 成立
- 前760–前710年
あらすじ
ホメロスの『イーリアス』は、トロイア戦争を舞台に英雄たちの怒りと栄光を描く叙事詩である。物語はアキレウスの怒りを中心に展開し、アガメムノンとの対立、戦場での勝利と悲嘆が繰り広げられる。神々は人間の戦いに介入し、運命と自由意志の交錯を浮かび上がらせる。戦場の残酷さと英雄的勇気が並置され、戦争の栄光と悲惨が二重写しに描かれる。最終的にアキレウスは敵将ヘクトルを討つが、ヘクトルの遺体を父プリアモスに返す場面は人間的和解を象徴する。『イーリアス』は戦争と人間性の根源的矛盾を刻み込み、西洋文学の出発点となった不朽の作品である。
豆知識
- 10年続いたトロイア戦争のうち、描かれるのは最後の年の約50日間だけ。有名なトロイの木馬は出てこない。
- 冒頭の最初の言葉は「怒り」で、英雄アキレウスの怒りが物語全体の主題になっている。
- 19世紀、ハインリヒ・シュリーマンはこの物語を史実と信じてトルコのヒサルルクの丘を発掘し、トロイアの遺跡を発見した。
日本語で読むなら
- 『イリアス』松平千秋訳岩波文庫・全2冊