世界傑作文学100選

19世紀・南北アメリカ

白鯨

作者
ハーマン・メルヴィル
国・地域
アメリカ合衆国
言語
英語
成立
1851年

あらすじ

ハーマン・メルヴィルの『白鯨』は、捕鯨船ピークォッド号の航海と船長エイハブの狂気的執念を描いたアメリカ文学の古典である。エイハブは片足を奪った巨大な白鯨モービィ・ディックへの復讐に取り憑かれ、乗組員を巻き込んで海を彷徨う。物語は航海記、捕鯨学、哲学的考察を織り交ぜ、壮大な象徴世界を築く。白鯨は自然の畏怖、運命、神の沈黙を象徴し、人間の探求と破滅を同時に体現する。語り手イシュメールはその航海を冷静に記録しつつ、存在の謎を問い続ける。『白鯨』は冒険譚であると同時に、アメリカ文学が到達した精神的地平を示す大作である。

豆知識

  • 1820年、捕鯨船エセックス号がマッコウクジラの体当たりを受けて沈んだ実際の事件が下敷きになっている。
  • 出版当時はほとんど売れず、メルヴィルの生前に売れたのは3000部ほどだった。
  • コーヒーチェーン「スターバックス」の名前は、この小説に登場する一等航海士スターバックから取られている。

日本語で読むなら

  • 『白鯨』八木敏雄訳岩波文庫・全3冊

この作品が好きなら

  • 老人と海(アーネスト・ヘミングウェイ)

    海の巨大な獲物との孤独な闘い

  • 草の葉(ウォルト・ホイットマン)

    同時代のアメリカ。メルヴィルとホイットマンは同じ1819年生まれ

  • リア王(ウィリアム・シェイクスピア)

    エイハブ船長の台詞にはシェイクスピア劇の影響が色濃い

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