トリストラム・シャンディ

ロレンス・スターン
アイルランド · 英語
1760

あらすじ

ロレンス・スターンの『トリストラム・シャンディ』は、18世紀小説の形式を根底から覆す実験的作品である。主人公トリストラムの生涯を語るはずが、物語は脱線と digression に満ち、誕生の場面にさえなかなか辿り着かない。語り手はしばしば読者に語りかけ、ページには白紙や黒塗り、奇妙な図形まで挿入される。スターンは形式と内容を戯画化しながら、人間の思考や言語の逸脱性を軽妙に描き出した。物語の不連続性は近代小説の先駆を示し、セルフリフレクティブな構造は後世の実験文学に大きな影響を与えた。『トリストラム・シャンディ』は、笑いと混乱の中に人間存在の真実を映す奇書である。

豆知識

1.

物語の進行を絶えず脱線させる構造が特徴。

2.

挿話や digression を多用する実験的形式。

3.

メタフィクションの源流として評価される。

作品を見る